インダストリー4.0
インダストリー4.0とは、ドイツの国策でITを使って製造業の競争力を高める取り組みで、第4次産業革命とも呼ばれています。
第1次産業革命(18世紀後半)が水力・蒸気機関などによる手仕事から機械化へのシフト、第2次産業革命(20世紀前半)が電気を用いた大量生産による効率化、第3次産業革命(1970年以降)がコンピュータによる自動化、そして第4次産業革命(2015年以降)がIoTや人工知能(AI)などのデジタル技術による自律化・最適化です。
生産設備からセンサーでデータを収集(IoT)し、生産性を高める「スマート(考える・かしこい)工場」の実現を目指しています。工場のあらゆる場所に設置されたセンサーが、機械の異常やパフォーマンス低下などを感知(AI)してシステムが自動的に修理するなどセンサーとIoT・AI(人工知能)が決定的な役割を果たしています。
インターネット(IoT)、センサー、人工知能(AI)やビッグデータ、クラウドなど様々なテクノロジーが融合することで産業の発展へとつながっています。
IoT
2014年から注目を集めてきた、IoT(アイオーティー)とは、Internet of Things(モノのインターネット)の略称で、家電や自動車などの身の回りのあらゆるモノをインターネットにつなげて、データをやりとりすることで新しい価値を生み出そうとする取り組み。
例えば、テレビやエアコンをインターネットにつなげて遠隔操作を可能にしたり、車の自動運転システムやクラウド上に心拍数のデータを収集し保存(ビッグデータ)する健康管理システムなどがあります。
ビッグデータ
ビッグデータとは、IoTなどによって収集された巨大なデータのことです。
多くの場合、ビッグデータとは単に量が多いだけでなく、様々な種類・形式が含まれる非構造化データ・非定型的データであり、さらに、日々膨大に生成・記録される時系列性・リアルタイム性のあるようなものを指すことが多い。今までは管理しきれないため見過ごされてきたそのようなデータ群を記録・保管して即座に解析することで、ビジネスや社会に有用な知見を得たり、これまでにないような新たな仕組みやシステムを産み出す可能性が高まるとされている。(IT用語辞典:http://e-words.jp/w/ビッグデータ.html)
AI
AIとは、「人工的にコンピュータを使い、人間と同様の知能を実現したもの」と定義され、人工的な知能=人工知能と呼ばれています。学習した結果をもとに、推論を行うことができるシステムとも言えます。
センサーやIoTで生産現場の大量のデータ(ビッグデータ)を収集し、AIで分析することで、今までできなかった生産性向上、品質向上を実現することができます。
Society 5.0
Industory4.0はドイツの言葉。日本では、IoTやAI、ビッグデータなどの技術を活用した社会のことを第5の社会、Society(ソサエティ)5.0と読んでいます。1.0は狩猟社会、2.0は農耕社会、3.0は工業社会、4.0は情報社会、5.0は超スマート社会とされています。
詳細は内閣府のページへ
https://www8.cao.go.jp/cstp/society5_0/index.html
まとめ
IoTは「データ収集」、ビッグデータは「巨大なデータ」、AIは「データ分析」です。
データを収集する上で重要なのは「ビッグデータ」。AIの精度を上げるには多くの学習するデータが必要で、IoTを活用してデータ収集をし、集まった多くのデータを保管したビッグデータが必要不可欠です。
企業においてAIとIoTの活用は、今後のゆくえを左右する重要な取組みとなっていくことと思います。
JIMTOF 2016 レポート