工場で使用するロボットと聞くと、数百万円もするロボットをイメージしますが、今回、ご紹介するロボットは、20万円以下で購入できる「Dobot Magician」です。数百万円するロボットと比べると機能が劣るところがありますが、工場内での軽作業などに活用されています。
卓上型3軸+1軸のロボットアームで可搬重量500g。エンドエフェクタが3種(吸う、掴む、書く)の他、用途に応じたエンドエフェクタを製作することによって、様々なワークに対応が可能。制御ソフトウェアが付属し、ハンドティーチングや、ビジュアルプログラミングなどの操作性に定評があります。主な用途として、工場内の軽作業の自動化や技術者の研修・教育用途など、その汎用性の高さを活かして様々な分野で導入されています。
ロボットメーカーであるDobot(ドゥーボット)社は、中国深圳を拠点に2015年に設立され、産業応用、SREM教育分野において急成長を遂げ、小型/中型ロボットアームを中心にユーザー数は、世界で既に10万を超えています。
はじめは、教育用で作られたロボットでしたが、実際の生産現場でも使用できるのではないかとセミナー受講者から話しがあったのをきっかけに、現在は教育用途だけではなく、実際の工場現場でも使用されるようになったようです。位置繰返精度は、0.2mmです。高価格なロボット比べて精度は落ちますが、そこまで精度を求めない作業や治具などの工夫により活用が進んできています。
ロボットにカメラ、ラズパイなどのシングルボードコンピュータ(ラズパイやARDUINO)、AI、IoT、プログラミング(Python)などの技術を組み合わせて、搬送や品質検査などの自動化の事例が多くあり、WEB検索しても、様々な活用例が掲載されていましたので、一部ご紹介いたします。
これまではシステム構築するのに高額な費用が必要でしたが、徐々に安価で購入できるものが増え、無料のオープンソースなども活用することで、スモールスタート、アジャイル開発が可能となってきていました。
今回ご紹介した「Dobot Magician」は、私の職場である「いわてデジタルエンジニア育成センター」で導入しています。簡単な操作例でしたら、お見せすることができますので、お問い合わせください。
今後もロボットに関する情報を発信していきながら、岩手県内の企業がロボット活用を進めていけるための支援をしていきたいと思っています。引き続き、どうぞ宜しくお願いいたします。