いわてデジタルエンジニア育成センター(岩手県北上市)にて、2025年 10 月 7 日 (火)にMACsheetBBXのセミナーを開催予定です。


今回は、開催前に「MACsheetBBX」について、予習で調べてみました。

(画像は、株式会社キャドマックのHP: https://www.cadmac.net/products/bbxから引用しています)
MACsheetBBXは、株式会社キャドマックが3D CAD「SolidEdge」向けに提供している強力な板金(シートメタル)設計支援機能を持つソフトウェアモジュールです。板金部品の設計・展開・データ変換などの工程を効率化してくれます。
BBXは、板金(Bankin)設計製造プロセスの基盤(Base)となるDX(Digital transformation)製品であり、製造業において板金部品設計の省力化・効率化・ミス削減を測るため、従来の手作業や手入力を極力自動化し、データ資産の流用や工程連携が行えます。
曲げ伸び値を考慮した板金設計と正確な展開図生成
一般的な3D CADでも板金形状のモデリングは可能ですが、曲げ伸び値の設定は行えません。MACsheetBBXは、SolidEdgeで作成したモデルや他のCADデータを自動的に展開可能な形状へ変換し、曲げ伸び値を考慮した正確な展開図や作業指示書を作成できます。

操作は直感的で分かりやすく、初心者から熟練者まで誰でも簡単に3Dモデルの作成・編集、そして展開図の生成が行えます。また、取引先から受け取った異なるCADデータもスムーズに取り込み、同じ操作感で編集が可能です。展開図を作成する際には、曲げ断面や逃げ穴を自動で生成する機能も備えています。多くの工程が自動化されているため、展開図や図面を完成させるまでの工数を大幅に削減できます。
後工程への情報付加と指示作成
MACsheetBBXでは、後工程に必要な情報をモデルに直接付加し、指示として伝えることができます。例えば、レーザー加工やパンチング、溶接といった工程情報をモデルに組み込むことで、作成者の意図をそのまま形に反映させることが可能です。さらに、図面や展開図には構成表や工程情報を載せて後工程へ渡すことができ、会社ごとの運用に合わせて工程名の変更や新規登録にも柔軟に対応できます。
ライブラリや作成済みの断面を利用してフレーム形状を作成し、図面にはカットリストをワンクリックで出力することができます。これにより、「どの長さで切るのか」「どのように組み付けるのか」「いくつ必要なのか」といった情報を、現場に迅速かつ正確に伝達できます。さらに、位置決めや合わせ形状の編集も簡単に行えるため、現場への指示作成が効率的かつ確実になります。

Solid Edge とは?
Solid Edge(ソリッドエッジ)は、シーメンス社が提供する3DCADソフトウェアで、機械設計から製造現場まで幅広く活用されているツールです。ソリッドやサーフェス、板金といったさまざまなモデリング手法を一つの環境で扱うことができ、特に板金設計では展開図の自動生成や曲げ加工のシミュレーションなど、現場に直結する機能が充実しています。また、独自の「シンクロナステクノロジー」により、パラメトリックモデリングの制御性とダイレクトモデリングの柔軟性を兼ね備え、設計変更や他CADデータの修正を直感的に行える点も大きな特徴です。
MACsheetシリーズ
MACsheetBBXの他にも株式会社キャドマックからは板金業界向けのソフトウェアが提供されています。
MACsheet EX+ : 板金展開図作成をメイン機能とした2.5次元CADソフト
MACsheet BEND : 最新機能満載のベンドシミュレーションソフト
MACsheet IST : 強力なネスティング機能を搭載したCAMソフトウェア
MACsheet DataPocket : 板金製造PDM(Product Data Management)
まとめ
株式会社キャドマックから提供されている「MACsheetBBX」は、3DCAD「SolidEdge」に強力な板金専用機能を追加することができ、曲げ伸び値を考慮した設計と正確な展開図生成を可能とし、後工程への情報付加と指示作成もできます。
BBXと合わせてMACsheetシリーズを活用することで、板金加工における作業の自動化とデジタル化を進め、生産性向上、コスト削減、品質安定化を図ることができます。
板金設計・加工をしている企業さんは、導入を検討してみてはいかがでしょうか?
ぜひ、セミナーへの参加もご検討いただけますと幸いです!
