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CSWP 試験合格に向けた勉強法 -SOLIDWORKS

SOLIDWORKS認定試験であるCSWP(上級)試験に挑戦される方のために概要と合格に向けた勉強・学習法についてまとめました。

公式サイト

CSWPについて:https://www.solidworks.co.jp/sw/support/797_JPN_HTML.htm

認定試験について:
https://www.solidworks.co.jp/sw/support/solidworks-certification.htm

概要

CSWP(Certified SolidWorks Professional):Pプロフェッショナルの意味上級試験
CSWP認定技術者は、最低1~2年間の SOLIDWORKS の使用経験と、工学の実務に関する高度な知識を有することを証明する試験です。SOLIDWORKS の複雑多様なフィーチャーを使用して、パラメトリック部品や可動アセンブリの設計など、企業現場で必要とされる技術を持つことが証明されます。

現在リリースされているCSWP 試験は、試験全体が3 つのセグメントに分かれています。それぞれのセグメントを個別に任意の順序で受験することができます。一度に3 つのセグメントをすべて続けて受験することもできます。1 つのセグメントに合格したら、再度そのセグメントを受験する必要はありません。また、あるセグメントに合格できなかった場合でも、そのセグメントのみを購入して再度受験することができます。3 つのセグメント全てに合格した時点で、CSWP 認定証が自動的に発行されます。

前提条件・受験資格

CSWP 試験の受験資格は下記2つの条件を満たしていること。

  • CSWA 試験に合格している
  • SOLIDWORKS 2015(SOLIDWORKS 教育版 2015-2016)以上で
    且つ インターネットへの接続環境が必要です。

受験対象

CSWP は、最低1~2年間のSOLIDWORKSの使用経験と、実務的な高度な工学知識を有することを証明する試験です。試験前にオンラインチュートリアルにある部品、アセンブリ、図面、及び CSWA/CSWP の準備、サンプルテスト実行していること、またSOLIDWORKSの知識あるいはSOLIDWORKSを使った高度なエンジニアリング設計の基本や実務について、100時間以上の講義を受講していることを推奨しています。

受験方法

CSWA試験と同様に専用のテスターでインターネットに接続してのオンライン試験で、受験資格があれば、いつでも受験可能です。※不合格の場合、再受験は14日後から可能となります。
受験操作ガイド:https://www.solidworks.co.jp/sw/docs/Step2_2014Nov.pdf

受験料

1セグメント 税抜で3,000円、8%の税込で3,240円、3セグメントで計 9,720円
※セグメントごとに合格・不合格が出ますので、不合格の試験だけ購入し再受験が可能です。

試験購入について:https://www.solidworks.co.jp/sw/support/797_JPN_HTML.htm

サブスクリプションサービスに加入していると無料で受験可能です。
https://www.solidworks.co.jp/sw/support/32128_JPN_HTML.htm

試験時間と合格ライン

試験時間:3時間20分(セグメント3つの合計)
合格ライン:各セグメント75%

セグメント1:70分 – 75点以上合格/105点満点

セグメント2:50分 – 77点以上合格/104点満点

セグメント3:80分 – 77点以上合格/109点満点

試験内容

さて、1番知りたい試験問題の内容ですが、公式サイトに記載されいてる、こちらの内容を理解しておく必要があります。

セグメント1 – 部品(関係式を使ったモデリングと設計変更) – 70分

  • 図面を参照し部品を作成する
  • リンクされた寸法や関係式を使用してモデリングに役立てる
  • 関係式を使用して寸法を関連付ける
  • パラメータや寸法のサイズの更新
  • 質量特性の分析
  • 最初の部品のジオメトリを変更し、より複雑な部品を作成する
  • 設計意図や他の全寸法を維持したまま異なったステージで部品のパラメーターを変更する

セグメント2 – コンフィギュレーションと設計テーブル - 50分

  • 他のコンフィギュレーションを利用して新しいコンフィギュレーションを作成する
  • コンフィギュレーションを変更する
  • 設計テーブルを使用したコンフィギュレーションの作成
  • 質量特性
  • 既存の SOLIDWORKS 部品のフィーチャーを変更する

セグメント3 – アセンブリ(サブアセンブリの作成と追加) - 80分

  • アセンブリの作成
  • アセンブリに部品を追加する
  • アセンブリ内で部品が移動するときの衝突検知を実行する
  • 干渉検知
  • 標準合致と詳細設定合致(幅合致)
  • サブアセンブリのリジットとフレキシブル指定
  • アセンブリ内の部品を別の部品に置き換える
  • 座標系を作成する
  • 座標系を使用して質量特性を実行する

試験対策(公式)

【オンラインチュートリアル】

公式ではオンラインチュートリアルにある部品、アセンブリ、図面、及び CSWA/CSWP の準備、を行うことが推奨されています。

やらないよりは良いかと思いますが、まず図面は出ないので試験対策だけ考えると不要です。
また、ロフトやスイープなどは出ないですし、3Dスケッチ、板金、解析、図面などもCSWP試験には出ないです。

【トレーニングマニュアル】

SOLIDWORKS公式のトレーニングマニュアル・コースも推奨されています。

上の写真のようなリングの本になります。(写真はSolidWorks2010のものです)

SimulationやPDMまで入れると10冊以上の種類があります。
CSWP試験を合格するために必要な本は、
SolidWorks Essentials、SOLIDWORKS Drawings、
Advance Part Modeling、Assembly Modeling 
の4冊になります。

ただ、Drawings(図面)は試験に出ないので試験対策だけ考えると勉強不要です。
また、こちらの本1冊1万円以上して結構高いですし、試験対策だけ考えるとこの本を買わなくても大丈夫かと思います。もちろんSOLIDWORKSをきちんと覚える上では購入して勉強した方が良いと思います。

SOLIDWORKSを購入した販売代理店から購入できます。
トレーニングマニュアル情報(SOLIDWORKS2019)
https://www.solidworks.co.jp/sw/docs/TML2019-JPN.pdf

【公式サンプル問題】

試験を受ける前に必ず行うべきは、公式のサンプル問題ですね。
http://www.solidworks.co.jp/sw/docs/CSWP-Sample-JAP1.pdf

ただし、こちらセグメント1の試験サンプルで、セグメント2と3の試験サンプルではないです。セグメント2はコンフィギュレーションと設計テーブル、セグメント3はアセンブリの試験ですのが、この辺の勉強をしっかりとしておく必要があります。

模擬試験は、実際の試験をするソフトウェアで実施することができます。
【試験ソフトウェアのダウンロード】
https://3dexperience.virtualtester.com/#home

細かい操作ガイドについては、公式のこちらの資料をご確認ください。
https://www.solidworks.co.jp/sw/images/content/JPN/Step2_2015.pdf

【認定に関するFAQ】

FAQ - カテゴリ | SOLIDWORKS

【My SolidWorks】

私が受験時には、なかったシステムなのですが、今はMy SolidWorksというものがあり、そこでも情報を入手して勉強できるようになっているみたいです。ただし、試験の情報を入手するためには、My SolidWorks Professionalが必要で、サブスクリプションサービスに入っている必要があり、さらに追加料金を払う必要があるみたいです。(1ユーザーあたり年間 $360)

My SolidWorks:https://my.solidworks.com

My SolidWorks (CSWP):https://my.solidworks.com/training/path/17

My SolidWorksの特徴:PDF資料

試験対策(非公式)

【一般書籍について】

残念ながら、CSWPに関する本は、日本で1冊、海外で数冊出されています。
 Amazon:https://amzn.to/2H2CBLc

お金に余裕がある人は購入してみて勉強するのも良いと思います。
購入する場合は、星の評価を参考にすると良いと思います。

【Youtube】

CSWP試験の参考となる情報の動画がいくつかあります。
https://www.youtube.com/playlist?list=PLQIDbkUgxUd1kD_mRqlLWONu1h0PAQK7S

YoutubeでCSWPで検索してみて、色々と動画を見ることをオススメします。

【練習問題】

モデリングのスキルアップを図るのに、SOLIDWORKS社で行われているモデルマニアが動画付きの解説もあり、とても勉強になります。
https://blogs.solidworks.com/tech/2018/04/19-years-of-model-mania.html

少し古いブログのようですが、こちらの練習問題を取り組んでみても良いかもしれません。
※解析の問題もありますが、現在のCSWP試験では解析(シミュレーション)の問題は出ません。
http://osigotodesu.web.fc2.com/cswp-core/mondai-f.html

私の思う試験合格のための勉強の秘訣
セグメント1
 ・関係式を使用したスムーズなモデリング作業ができること
 ・設計変更のための関係式、フィーチャ編集がスムーズに行えること
セグメント2
 ・コンフィギュレーションをスムーズに作って、変更、適用できること
 ・設計テーブルをきちんと理解して作成、変更ができること
セグメント3
 ・サブアセンブリの管理がきちんとできること
 ・リジット・フレキシブルの設定を理解している
 ・衝突検知を理解していること

覚えておくべき機能

CSWA試験で使用した機能の他に、以下の機能を習得しておく必要があります。
CSWAで主に必要だった機能:スケッチ、押し出し、回転、フィレット、面取り、合致など。
※CSWPでは、スイープやロフトなどは試験に出ません。押し出しと回転が基本です。
測定・質量特性

CSWA試験のときと同様に作成したモデルやアセンブリの質量や重心、距離・角度などを回答する形式になりますので、測定・質量特性のコマンドをしっかり使えるようにしておきましょう。また、座標系を作成して、質量特性から重心を調べる際に座標系を変更する方法も覚えておきましょう。

座標系の作成

穴ウィザード

マルチボディ・組み合わせ
関係式の作成

コンフィギュレーション・設計テーブル

幅合致(アセンブリ)

衝突検知・衝突面で停止(アセンブリ)

リジット・フレキシブル

サブアセンブリ単位で部品を動かしたい場合には、フレキシブル設定に変更します。

合格すると

CSWA試験と同様に認定証とロゴをダウンロードすることができます。

※認定証やロゴのデザインは、変更されることがあります。(現在は別なデザインです。)

合格証のダウンロード、認定を公開することも可能で世界の認定者数を見ることもできます。
https://3dexperience.virtualtester.com/userportal

所感(体験談・私の受験経験から)

CSWPは時間との勝負です!!多くの人が時間が足りなくて不合格となっています。練習のときから時間を意識して素早くモデリング、アセンブリに取組みましょう。ショートカットキーやマウスジェスチャーの活用など自分なりの作業スピードアップの工夫を試みましょう。図面読解能力と設計変更できる能力が求められます。設計変更は自分が作成したものではないものを変更する問題が出ます(セグメント2)ので上手く対応できるように練習しておきましょう。あとはケアレスミスに注意と問題文をしっかり読むことが大事だと思います。

ぜひ、資格取得にチャンレンジしてみてください!
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