みなさん、3DEXPERIENCE(エクスペリエンス)って、ご存知ですか??
CATIAやSOLIDWORKSなどの3DCAD等を開発提供しているダッソー・システムズ社の次世代の共通プラットフォームです。
と、言われても、何それ?っていうのが本音ではないでしょうか。
私自身がそうでした。
そこで色々と調べてみて分かったことをまとめたいと思います。
※画像は、ダッソーシステムズの公式HPのものを使わせて頂きました。
https://www.3ds.com/ja/3dexperience
3DEXPERIENCE Platformとは?
3DEXPERIENCEとは、platform(プラットフォーム)のことです。
プラットフォームとは、一般的にサービスやシステム、ソフトウェアを提供・カスタマイズ・運営するために必要な「共通の土台(基盤)となる環境」のことです。
3DEXPERENCE Platformは、設計から製造、サービス、マーケティングにいたる製品開発プロセス全体に必要なシステムの複合体です。
要するに、3DCADやCAE、データ共有や管理などが使える環境の土台でOSみたいなイメージをしていただくと良いのかなと思います。
iPhoneなどのスマホを例にすると、iPhoneのiOSという共通の土台(基盤)の中に色々なアプリをインストールして機能を追加して色々なことができるようにすると思うのですが、それをイメージしていただくと分かりやすいかなと思います。
3DEXPERENCE Platformも同じで、色々なアプリを追加することで、3DCADが使えるようになったり、CAEができるようになったりするわけです。
名前を出すと、CATIA、SOLIDWORKS、SIMULIA、ENOVIA、DELMIAなどがあります。
そして、3DEXPERINENCE Platformはオンプレミス(自社サーバー)でも使えますが、クラウドにも対応し、プライベートクラウド、パブリッククラウド、SaaSとして利用可能です。
3DEXPERIENCE WORKSとは?
3DEXPERENCE WORKSという言葉は聞いたことがありますでしょうか?
SOLIDWORKSは、ご存知でしょうか?
ダッソーシステムズ社が提供しているミッドレンジの3DCADになるのですが、SOLIDWORKSを使用しながら、3DEXPENCE Platformのサービスを利用できるようにしたものです。
クラウド上で動作し、設計やシミュレーションができるツールの他、データ共有や管理、コラボレーションがしやすい環境が整えられています。
そして、「3DEXPERIENCE SOLIDWORKS」というものがあります。
3DEXPERIENCE SOLIDWORKSとは?
3DEXPERENCE SOLIDWORKSは、通常のSOLIDWORKSとの違いとして、クラウド上の3DEXPERIENCEプラットフォームとの接続を前提としている点です。
通常のSOLIDWORKSをデスクトップ版(Desktop)と呼んでいて、3DEXPERENCE SOLIDWORKSをコネクテッド版(Connected)と呼ばれて区別されています。
私も実際にコネクテッド版を操作してみていますが、操作画面は全く同じです。一部、デスクトップ版の機能が搭載されていなく使えないアドインなどもありますが、基本、同じように使うことができています。
3DEXPERENCE SOLIDWORKS(コネクテッド版SOLIDWORKS)の特徴としては、PCにインストールをしてローカルで動かすのですが、クラウド上にデータを保存できデータの共有や管理が容易に行え、3DEXPERIENCE Platformのアプリとの連携をすることで拡張性を持たせたものになります。
製品構成として、
Standard、Professional、Premiumの3つが用意されています。
スタンダード、プロフェッショナル、プレミアムですね。
3DEXPERIENCEプラットフォームでは、プラットフォーム上の1機能の最小単位を「アプリ」と呼んでいて、複数のアプリが集落されたものを「ロール」、複数のロールを集約したものを「パッケージ」、ロール、パッケージを集約したものを「オファー」と呼んでいます。
そのため、3DEXPERIENCE SOLIDWORKS Standard オファー、Professionalオファー、Premiumオファーと呼ばれたりしています。
それでは、簡単に構成(ロール)の説明をしたいと思います。
3DEXPERIENCE SOLIDWORKS Standard オファー
- 3DEXPERENCE Platform
(Collaborative Business Innovator、Collaborative Industry Innovator) - 3DEXPERIENCE SOLIDWORKS Standard
- 3D Creator
3DEXPERIENCE SOLIDWORKS Professional オファー
- 3DEXPERENCE Platform
(Collaborative Business Innovator、Collaborative Industry Innovator) - 3DEXPERIENCE SOLIDWORKS Professional
- 3D Creator
- 3D Sculptor
3DEXPERIENCE SOLIDWORKS Premium オファー
- 3DEXPERENCE Platform
(Collaborative Business Innovator、Collaborative Industry Innovator) - 3DEXPERIENCE SOLIDWORKS Premium
- 3D Creator
- 3D Sculptor
- 3DEXPERIENCE SOLIDWORKS Simulation Designer
Collaborative Business Innovatorとは?
3DEXPERIENCE Platform上で、コラボレーションを行うロールです。
Collaborative Industory Innovatorとは?
3DEXPERIENCE Platform内でのデータ管理、タスク管理を行うロールです。
3D Creatorとは?
xDesignというアプリが入っています。
簡単に言うと一般的な3DCADです。
より詳しく説明するとパラメトリック3DCADで、スケッチとフィーチャの組み合わせで立体形状を作成していきます。ダイレクト機能も搭載されています。
ソリッドモデリング、アセンブリなどの基本的な機能が搭載されていて、デザインガイダンスと呼ばれる構造最適化機能も搭載されています。
3D Sculpterとは?
xShapeというアプリが入っています。
ポリゴンモデリングみたいな3DCGソフトのように粘土をこねるように感覚的に曲面を作成することができるロールになります。
コンセプトデザイン、工業デザインのような自由曲面が多いモノをモデリングする際には重宝する機能です。
xShapeとxDesignのデータは簡単に行き来することができ形状を作りこむことができます。
xShape、xDesignのデータをSOLIDWORKSに読み込んだり、SOLIDWORKSのデータをxShape、xDesignに読み込むこともできます。ただし、作業履歴などの情報まで読み込んでくることはできないです。形状情報のみになります。同じファイル名であればデータの更新は可能です。※3D Interconnectという機能ですね。
新しい選択肢として
3DEXPERENCE、3DEXPERENCE WORKSについて説明してきましたが、いかがでしたでしょうか?
少しでも理解するお役に立てたのであれば幸いです。
「3DEXPERIENCE SOLIDWORKS」は、中堅・中小企業向けにカスタマイズされた「3DEXPERIENCE」の新しい製品です。3次元CAD設計ソフトウェア「SOLIDWORKS」を「3DEXPERIENCEプラットフォーム」に接続し、クラウドベースでの製品開発が可能です。
3DCADがクラウドへ繋がる新しい環境の選択肢として検討されては、いかがでしょうか?
オンラインセミナーの講師をします!
なぜ、ここまで調べてみたかというと実際に今、3DEXPERENCE SOLIDWORKS を導入して使ってみているというのもあるのですが、大塚商会様のオンラインセミナーの講師をすることになったからです!
「SOLIDWORKS」の新しい選択肢、「3DEXPERIENCE WORKS」の実力とは?
2021年3月23日(火)15:40~16:10(30分)
オンラインなので全国どこからでも参加可能です。
無料で視聴できますので、ぜひ、ご興味のある方は申込みの上、視聴いただければと思います。
ユーザーの立場・視点から、実際に「3DEXPERIENCE SOLIDWORKS」を使ってみた印象と製品の特徴を踏まえ、どのような使い方が想定されるのか、またどのようなユーザーに向いているのか、などをご紹介したいと思っています。
申込は、こちらから。よろしくお願い致します!
https://www.otsuka-shokai.co.jp/event/online/21/03/?p=H03
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。感謝です!